【遊び6 (13日目)】

1日に触れる時間は短く、進みはとてもゆっくりですが、ライアーに慣れるよう、できるだけ毎日触れるようにしています。
そんな今日も、いつものように鳴らしていると、弦の振動が骨へと伝わる感覚…。気付かないうちにライアーを腕と脇腹で挟み込んでいました。はたしてこれは、良いかたちなのでしょうか?

その現象自体は珍しいことではなく、多くの奏者が経験するものです。うまくいっている可能性もありますが、いくつか確認ポイントがあります。
ライアーの構造上から、弦の振動は「弦 → ブリッジ → 響板 → フレーム → 奏者の身体」という経路で伝わります。とくにライアーは胸、腕、肋骨、鎖骨に振動が伝わりやすい楽器です。
そのため奏者の中には、「胸が共鳴する感じ、腕が震える感じ、骨で音を聴く感覚」を感じる人もいます。これはハープやギターよりもライアー特有に近い体験です。
ただし「挟み込みすぎ」は別問題と言えます。もし脇を強く締めている、楽器を固定するために力が入っている場合は、長時間弾くと、響きが少し窮屈になる、身体が疲れやすいことがあります。
理想は『支えるが、挟まない』という状態です。楽器が体に「寄り添っている」、抱えている、触れているくらいが良いでしょう。

なかなか強めの振動が骨伝導で肋骨に響いてきたので、びっくりでした。けっこう密着していたのでしょうね…。

挟み込む(=力を入れてホールドする)という状態になっていないかどうかを確認してみてください。体で楽器の背面(響板)を隙間なく塞いでしまうと、楽器本来の豊かな響きが止まってしまいます。
構えて、一度大きく深呼吸をして、脇や腕の力を「フッ」と抜いてみてください。
体の密着度が少し緩むと、楽器の音色が外に広がって響きが増すポイントがあるはずです。脱力しつつも振動は感じるポジションが、ベストポジションとなります。

大きいアルトライアーで左手が最低音弦までカバーできるポジション探しでいろいろ試しては、迷子になっているせいかもしれません。今は不安定に感じていても、ゆくゆくは安定していくものでしょうか。

人間の脳と身体には「固有受容覚」という、自分の身体のパーツが空間のどこにあるかを感じ取る能力が備わっています。
最初は目で見て位置を確認しなければ弾けませんが、試行錯誤を繰り返すうちに、脳が距離感の3Dマップを構築します。このマップが完成すれば、自転車の運転と同じで、無意識でも手が正確な位置にスッと収まるようになりますよ。

アルトサイズのライアーは、弦の本数が多い、弦の高さ(音域)によって弦間距離が微妙に違う、楽器のカーブが大きいという特徴があります。つまり、低音弦に届く姿勢と中音域が弾きやすい姿勢が微妙に違うことが多いのです。多くの奏者は数週間〜数ヶ月で、体が基準位置を覚える、楽器を動かす量が減る、そして最小限の動きだけ残るようになっていきます。

ポジションが落ち着く日を楽しみに、体を慣れさせていきたいです。


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